【栄養士が教える】美味しく「減塩」する5つのポイント

日々の健康(減塩・ダイエットなど)

どうも、MI-RINです。

私は栄養士免許を持っており、その知識やスキルからブログやクックパッドでもオリジナルの減塩レシピを発信しています。

(おかげさまでクックパッドでは「美味しい」のお声もたくさんいただけるようになりました。)

今回は減塩でも料理を美味しく作れる5つのポイントを紹介します。

こういうお悩みがある人には、ぜひ参考にしていただければと思います。

  • 減塩調味料で味付けしたものが、あまり口に合わない
  • 減塩のポイントは抑えているのに、いまいち美味しくできない
  • 薄味にすると、どうしても味気なくて満足感がない
  • どうやって減塩調理をすればいいか分からない
  • 減塩食が続かない

実際に私が考えたレシピも踏まえてポイントを解説していきますので、よければそこから挑戦してみてください。

それでは順番にポイントを解説していきます。

美味しく減塩する5つのポイント

ポイントはこの5つです。

  1. 酸味を取り入れる
  2. 香りを足す
  3. 旨味・コクを足す
  4. 表面に味をつける
  5. 切り方を工夫する

それぞれのポイントについて具体的にお話しします。

酸味を取り入れる

減塩の基本となるのが「酸味」の活用です。

酸味にはこのようなメリットがあります。

  • 食材の旨味を膨らませる効果がある
  • 適度な酸味は塩味の物足りなさを補い、「美味しい」と感じさせる効果がある
酸味をプラスできる食材・調味料
  • お酢、ぽん酢、レモンなどの柑橘類、ヨーグルト、キムチなどしっかり発酵させた漬物 など

まず酸味を取り入れることが減塩の第一歩になるため、ぜひ上記の食材は積極的に取り入れてください。

ただし、キムチなどのお漬物は塩分も多いので食べ過ぎは禁物です

さらにお酢には血液を下げる効果も期待できるため、特に高血圧の人にはおすすめの調味料です。

私の減塩レシピでも全てといってもいいほど、酸味を取り入れています。

このレシピは酸味を活用し、塩味を一切加えずに仕上げるピクルスです。

なるべく新鮮な食材・旬のものを使うことで、素材の味も減塩の味方にしましょう。

中には酸っぱいのが苦手…という人もいると思います。

そんな人におすすめな酸味の使い方が、

お肉の下味として使うこと」です。

私の減塩レシピでもよく使っている技ですが、炒め物などの時に肉の下味に醤油や酒を使うのではなく代わりに「お酢」を使います。

お酢は加熱の途中でほとんど酸味が飛ぶので気にならず、お肉をしっとりさせる効果があり、お肉の旨味を引き出すだけでなく、後につける調味料も濃く感じさせてくれます。

減塩のお肉レシピには必ずこの技を使っています。(防腐効果も高まるので、作り置きにもおすすめの技です。)

醤油や塩を一切使わない究極の減塩レシピ。おかげさまでクックパッドでも好評です。

酸味に抵抗を感じる人はぜひこのレシピから試してみてください。

香りを足す

香りにはこんなメリットがあります。

  • 味覚より先に「美味しさ」を伝えられる
  • 焼き目の香ばしさが味に深みを与える
香りをプラスできる食材・調味料
  • 大葉や生姜などの香味野菜、カレー粉や唐辛子などのスパイス類、バジルなどのハーブ類、ごま、紅茶、コーヒー など
  • スパイスがたくさん使われている「ウスターソース」もおすすめ

お腹が空いた時にいい香りを嗅ぐと、食べてもないのに「美味しそう!」と感じると思います。

視覚を使わなくても、脳が嗅覚と記憶を頼りに勝手に味をイメージするからです。

「酸っぱい匂いだったら酸っぱそう」「刺激を感じる匂いだったら辛そう」という感じに、人間は本能的に匂いで自分に害があるかどうかを判別します。

「香り」は味覚より先に本能に訴えかけることができるため、有効活用すれば「美味しさ」を演出することができます。

カレー粉のスパイスの香りをプラス、酸味も加えることでお肉の旨味を引き出しています

香りは食材を足すことで付け加えられるだけでなく、調理でも足すことができます。

その代表的なのが「焼き目」です。

よくパンの焼ける時や照り焼きを作るときなど、香ばしい香りが食欲をそそると感じたことはありませんか。

焼き目の香ばしさは旨味のような役割を果たし、味に深みを与えてくれ、塩味を加えなくても美味しく食べることができます。

ただし真っ黒になって苦味を伴うような焦げは、大量に食べるとがんの原因にもなりますので、美味しそう!と感じる程度にとどめてください。

レンジだけでは付かない焦げ目をある方法で加えています。参考までにどうぞ。

旨味・コクを足す

日本ならではのだしの文化。「だし・旨味」は減塩にとって最強の味方。

また油脂や乳製品のコクは味覚の満足度をアップさせてくれるため、適量を料理に加えると、減塩でも物足りなく感じないようになります。

油脂はりすぎると病気を引き起こしやすくなるため、適量に抑えることが必要です

だしにはこのようなメリットがあります。

  • 旨味が味覚を満足度をアップさせ、薄味の物足りなさを補う
  • 相性のいい旨味を組み合わせることで、素材本来の旨味を引き出す
旨味を多く含む食材・調味料
  • 鶏肉、豚肉、赤身の魚、鰹節、昆布、海苔、トマト、レンコン、ニンニク、きのこ類、チーズ、青魚、あさり、帆立 など
  • 旨味成分の豊富な「めんつゆ」を味付けに使うのもおすすめ
  • トマトが原料の「ケチャップ」、発酵食品の「醤油・味噌」も

顆粒タイプの和風ダシや鶏がらスープなどは塩分の高いものも多いので、本当は昆布や鰹節から出汁をとることが理想的ですが、適度に利用すれば減塩料理にも一役買ってくれます。

また、旨味の豊富な調味料として「めんつゆ」があります。

だしが入っている分、余計な味付けを必要としないためとても便利ですが、多用すると味が単調になりがちで料理の満足度が下がるため、隠し味程度に使うのがおすすめです。

トマトが原料のケチャップ、醤油や味噌などの発酵食品も旨味の豊富な調味料なので、適量使うと料理に深みを与えてくれます。

ケチャップを使うことで、醤油の使用量が減らせます。この味付けは年齢問わず大人気です。

だしそのものを利用するだけでなく、旨味の強い食材を使うこともポイントです。

旨味成分は組み合わせによってさらなる相乗効果を生み出し、単体で使うよりもお互いの食材の旨味を強く感じられるようになります。

旨味の相乗効果を生み出すコンビ
  • グルタミン酸×グアニル酸
  • グルタミン酸×イノシン酸
  • グルタミン酸が豊富…昆布などの海藻類、トマトなどの野菜やきのこ類
  • グアニル酸が豊富…海藻類やきのこ類
  • イノシン酸が豊富…肉類、カツオ、あさりなどの魚介類

味噌汁やポトフなどのスープ類は具だくさんにすることで旨味が増し、汁を少なめにしても満足感があるので、余計な塩分を取らずに済みます。

(栄養バランスの良いお鍋もおすすめです。)

旨味の相乗効果を生む「トマト」×「舞茸」のコンビ。余計な味付けがほとんど入りません。

コクをアップさせてくれる食材や調味料はこちら。

コクをアップさせてくれる食材・調味料
  • 牛乳、生クリーム、チーズ、バターなどの乳製品
  • ごま油やオリーブオイルなどの良質な油
  • ごまやアーモンドなど、良質な油を含むナッツ類

適量を料理に取り入れることで、食事の満足度が格段にアップします。

私もよくノンオイルレシピを紹介していますが、ノンオイルにするとカロリーや脂質の取りすぎは抑えられるものの、食事として満足できるまでたくさんの量を必要とします。

また、コクを感じない分を塩分で補おうとしてしまうため、濃い味付けでないと満足できなくなってしまいます。

それを防ぐためにも適量の乳製品や油は必要になります。

ごま油の香りとコクを足して、減塩でも満足できる焼うどんに。

表面に味をつける

表面に味をつけるメリットはこちら。

  • 中に染みこませるより、調味料の味をダイレクトに感じることができる
  • タレにとろみをつけることで、食材に味が絡みやすくなる
  • つけだれにすることで、量を調節しながら味を足すことができる

中に味が染み込むまで味をつけてしまうと、一口で口に入る塩分は増えます。

もちろん中まで味が染みているので美味しいことには間違いありませんが、その分塩分もしっかりとってしまいます。

染み込ませるよりも表面に味を絡めるほうがダイレクトに調味料の味を感じられます

またとろみをつけると、舌にとどまる時間が長くなるため、味を強く感じます。

大根おろしや野菜のすりおろしを加えてタレに食べごたえを出すのもポイントです。

つけだれを添える料理にすれば、自分で加減しながら食べられるので、塩分のとりすぎを防ぐことができます。

とろみを付けてタレやひき肉が絡みやすいようにしています。鰹節と生姜の香りも減塩のポイントに。

切り方を工夫する

切り方を工夫するメリットはこちら。

  • 食材の旨味を感じやすくなる
  • 丸ごとよりも断面が増えたほうが味が絡みやすい

「塩分の多い加工食品は控える」という文をよく見かけますが、控えるというよりは活用するほうが私はおすすめです。

ベーコンやウインナーなどの加工食品は、好きな人からすれば「食べるのを控える」というのはとても辛いものです。

ベーコンは旨味のある脂が出てくるので、余計な油を追加する必要がなくなります。

ベーコンやウインナーは塩分を感じやすいよう細かめに切ることで、炒めたり煮込みに使ったりするときにたっぷり旨味が出ます。

そのおかげで、余計な味付けを控えることができます。

特にウインナーなどは中身にしっかり味付けがされているため、丸ごと食べるより切ったほうが先に肉の脂や旨味を感じることができ、味付けがなくても十分「美味しい!」と感じられます。

野菜に関しても、皮に包まれている分、中に野菜本来の甘みや旨味が詰まっているため、細かく切ったほうが煮込んだときにもエキスが出やすくなり、美味しいと感じやすくなります。

豆腐やこんにゃくも、綺麗に切るより手やスプーンでちぎったほうが味が絡みやすくなっておすすめです。

見栄えを左右されない料理に関してはぜひ「デコボコ感」と「細かめに切ること」を意識してみてください。

こちらのレシピは野菜を切っていますが、「手でちぎる」に変えると味が馴染みやすくなります。

その他の減塩ポイント(できる人は追加で実践)

ここからは、もっと減塩に力を入れたい人におすすめのポイントです。

できる人はぜひここまで実践してみてください。

料理は一番美味しいと感じる温度、適温で食べる。

温かい料理は温かいうち、冷たい料理は冷たいうちに食べるほうが料理の満足度が上がります。

温かいものより冷たいもののほうが塩味を感じにくくなってしまうため、できれば温かい料理を多めに用意するほうがおすすめです。

  • 熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちに

カリウム、食物繊維を含む食材を積極的にとる

カリウムには余分な塩分を体から排出してくれる効果があります。

そのため、高血圧の人が積極的に取りたい栄養素の一つです。

また、食物繊維も体の要らないものを排出してくれるため、食事に取り入れることで減塩を助けてくれます。

  • カリウムが豊富…野菜、果物、あずきなどの豆類、芋類、海藻類 など
  • 食物繊維が豊富…野菜、果物、切り干し大根、きのこ類、玄米 など

濃い色に仕上げる

そもそも人間が美味しいと感じる要因は味覚だけではなく、視覚や聴覚・嗅覚などいろんな感覚の融合で生まれます。

美味しさは視覚が80%以上を占めると言われているため、醤油であれば薄口醤油より濃口醤油を、お酢であれば穀物酢より黒酢を使うことで、見た目からも物足りなさをカバーできます。

  • 醤油は「薄口」よりも「濃口」を
  • お酢は「穀物酢・米酢」よりも「黒酢・バルサミコ酢」を

味にアクセントをつける

薄味の料理を何品も作るより、味のしっかりしたものを一品作り、あとはごく薄味にするほうが満足しやすくなります。

砂糖や醤油など同じ調味料ばかりで献立を仕上げるのではなく、味付けにも変化を加えてメリハリを出すことで、塩分が控えめでも物足りなさを感じません。

  • スパイスや酸味で、料理にもインパクトを

DASH食

Dietary Approaches to Stop Hypertension = 高血圧を止める食事法

アメリカで研究されたメニューで、この食事と通常の食事を一定期間食べ続けた結果を比べると、最大で収縮期血圧が10mmHg下がったという研究結果の報告もあります。

以下のことを意識すれば、高血圧の改善が期待されるというものです。

意識できる人はこちらの食事法も意識してみましょう。

DASH食
  • 積極的に取り入れるべき…果物、野菜、魚、ナッツ、鶏肉、低脂肪乳製品、全粒粉
  • 避けるべき…牛肉、豚肉、砂糖や脂肪を含むお菓子、砂糖入りのソフトドリンク

終わりに

減塩で最も大切なことは「無理しないこと」

減塩しなきゃ!と思って、あれもこれも減塩タイプにしたり、極端に味付けをしなかったり、好きな加工食品を食べるのを我慢したり…

これではいつか減塩が嫌になって、むしろ塩分の高いものを食べたくなってしまいます。

そして食べた時にはその美味しさが忘れられず、減塩食に戻ることが苦痛に感じてしまうことも。

これでは本末転倒。とにかく少しずつ慣れることが大切です。

シンプルな料理が不味いとは限りません。

最高級ステーキはシンプルに塩だけで。

美味しいお蕎麦はめんつゆにつけずまずお塩で。

新鮮な魚は煮魚よりもまずお刺身で。

とれたての野菜は丸かじりで。

食材がよかったら余計な味付けはいりません。

様々なポイントを解説してきましたが、新鮮なものを食べることこそ最大の減塩食なのかもしれません。

私もシンプルで美味しいレシピを、これからもたくさん発信していきたいと思います。

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