新型コロナウイルス 対策のために食事で気を付けるポイントを知りたい…
という人のために、栄養士の資格を持つ私が、食事で気を付けるポイントを3つに絞って解説します。
いつ終わるかわからない感染症リスクの脅威から考えると、今から対策を始めても遅すぎることはありません。
体づくりをしっかり行っておけば、万が一かかってしまっても症状を軽くできる可能性があります。
ぜひ毎日の習慣にしてください。
コロナウイルス 対策のための「食事」のポイントは3つ
これさえ意識していただければ最低限はクリアです。
「そんなの当たり前だ!」という方は食事面では心配ないでしょう。
ただ、1つでも欠けている方はぜひ今日から意識を変えてください。
一つずつ具体的に説明していきます。
なるべくギュッとまとめましたので、ぜひ今日から取り入れてみてください。
緑黄色野菜をとる

緑黄色野菜とは、かぼちゃ・トマト・にんじん・ブロッコリーのように、色の濃い野菜を言います。
玉ねぎやキャベツは残念ながら、この仲間ではないので、その野菜ばかり食べている方はちょっと間違いです。(ちなみに、キャベツの濃い緑色をした外葉は緑黄色野菜です)
最低でも1種類は毎日食べるようにしてください。
「野菜が苦手」という方も多いと思いますが、やっぱり健康とは切っても切り離せない関係にあります。
本当は1種類と言わず、たくさんの種類をまんべんなく食べてもらいたいですが、なかなか野菜好きでないと難しいので、最低でも1種類はとるようにしてください。
特に感染症予防の観点からおすすめなのが、
「にんじん、ブロッコリー、かぼちゃ」
上記の野菜は一年を通して手に入りやすく、栄養価の変化も少ないので取り入れやすいです。
ただ、かぼちゃはカロリー高めのなので食べ過ぎに注意しましょう。
できることなら新鮮なものを食べてください。
食べ方としては生で食べるのがベストですが、生ばかりだとお腹を壊したり、一部の栄養素は吸収しづらかったりするので、炒め物でも煮物でもなんでもOKです。
野菜に苦手意識があれば、好きな料理に加えて食べてみてください。
(カレーやグラタン、お好み焼きなんかに混ぜ込むと食べやすくなります。)
どうしても毎日料理をするのが難しければ、野菜を食べる本格スープに頼ってみるのもおすすめです。
発酵食品をとる

腸は「第二の脳」と言われるほど体の中では重要な部分です。
その腸が便秘やストレスなどによって、機能の乱れが起こると、体だけでなくメンタル面にも不調が出ます。
その腸を整えてくれるのが「発酵食品」です。
発酵食品にはそれぞれに色んな機能を持った菌が含まれており、体の中から調子を整えてくれます。
発酵食品を例に挙げると、ヨーグルト・納豆・キムチ・ぬか漬け・チーズなど
調味料や飲み物だと、醤油・味噌・お酢・甘酒(麹のもの)・日本酒・ワインなど
身の回りにはたくさんの発酵食品があるので、ぜひ自分の好きなものをどれか1つは毎日食べるようにしてください。
加熱すると死んでしまう菌も多いので、できるだけそのまま食べることをおすすめします。
バランスの良い食事をとる

あれ、「緑黄色野菜をとる」というポイントと被ってない?
と思われた方。
「野菜を食べる」=「バランスの良い食事」とは限りません。
野菜を食べるだけでは人は健康的に生きていけない生き物なのです。
では、どうすればバランスの良い食事になるのか。

考え方はとても簡単です。
一食の中にこの3つを1種類ずつ取り入れるだけです。
例えば「鶏肉・マカロニ・ブロッコリー」を組み合わせたとします。
これでマカロニグラタンを作れば、一品でバランスの良い料理が完成します。
もちろん一品にせず、定食のように「お肉のおかず・野菜のおかず・ご飯」としてもらってもOKです。
もっと細かく言うと乳製品とかも入れなければならないんですが、とにかくこの3つをまず意識してもらえれば最低限はクリアです。
できる限り、肉ばかりとか、パンばかりとか偏らず、色んな食材を食べてくださいね。
なぜ、この3つのポイントを意識するべきなのか。
ウイルスに負けない体づくりに必要なのは「免疫力を上げる」こと

ウイルス性だけでなく、どんな感染症においても最も大切にしたいことは
「免疫力を上げる」ことです。
免疫力というと難しいイメージを持たれるかもしれませんが、簡単にいうと、
「病気に対抗する力」です。
その力をちゃんと維持できれば、たとえ感染症にかかってしまっても、
など良いことづくめです。
免疫力を上げるポイントと言っても、運動の仕方や生活習慣など、本当は上げだすとキリがないほどたくさんあります。
しかし今回は、特に大切な「食事」のポイントについてだけご紹介させていただきます。
生活習慣などについては後日記事に書きますので、ご興味あればそちらを読んでみてください。
コロナウイルスは完全に防げない…だからこそ「食事」が大切

新型コロナウイルス が怖いと感じているのは、こんな理由からではないですか?
さらには「マスクの確保が不安定」であったり、「アルコール消毒の効果が目に見えづらい」こともコロナウイルス への不安をあおっていると思います。
働き過ぎの現代人と高齢化
今回重症化している例をみても、大半が「体の不調のある人」や「高齢者」です。
現代人は昔に比べて一人当たりの仕事量が多く、過労傾向にあります。
そうなれば肉体的にも精神的にも疲れてしまうのは当たり前です。

また、高齢化の一途をたどる日本。
高齢者は年々増加していて、持病を持った人も多く、必然的に合併症のリスクが高まります。
それだけ医療現場には負担がかかり、何度も医療崩壊の危機を迎える可能性が潜んでいます。
そんな将来を考えるだけで憂鬱になってしまいます。
かれこれ5年以上、インフルエンザにかかっていません
私自身もコロナウイルス に対する不安がないわけではありません。
だけど、私は「食事」を少し意識したおかげで、体調をガラリと変えることができました。
今回のウイルスだけでなく、毎年流行するインフルエンザや風邪にもほとんどかからず、かれこれ5年以上は病院にかかるほどの病気をしていません。
なぜ、それほど健康でいられるのか。
全ては「食事」から作られる

「メンタルの健康」も「食事」があってこそ。
体の内側も外側も全ては自分が食べたもの積み重ねで作られます。
忙しすぎて食事にこだわる時間がない気持ちはとても分かります。
私も飲食業などの接客業経験が長く、以前は不規則な食習慣を送っていたこともあったので、肉体的にも精神的にもしんどくなることが何度かありました。
そこで、特に大切な「食事」のポイントを守ることを決め、続けてきたおかげで毎日気持ちよく過ごせるようになりました。
「メンタルも健康になった」と感じるようになったのは最近になりますが、おかげですっかり風邪や感染症から縁遠い生活を送れています。
このポイントを意識していただければ、たとえウイルスにかかることは防げなくても、かかった後にウイルスに負けることは決してありません。
世界保健機関(WHO)も食事面の予防戦略を事細かく公表しています。
それだけ食事は感染症予防の観点からもとても重要視されているのです。
世界保健機関(WHO)が発表した栄養面からの新型コロナウイルス 感染症予防戦略
成人への予防戦略として以下のことを公表したそうです。
ビタミンやミネラル、食物繊維、タンパク質、抗酸化物質を取り入れるために、毎日多くの新鮮な未加工食品を食べるべき
Nutrition advice for adults during the COVID-19 outbreak
それに伴い、細かな推奨事項を掲げていますが、若干日本向きでない項目も含まれるため、日本人が意識すべき項目を抜粋してまとめました。
これでもかなり絞ったつもりですが、それでも10項目以上もあってさすがに全てを意識しながら生活するのは逆にストレスにもなりかねません。
だから、初めに”特に大切な「食事」のポイント”としてギュッと絞って説明しました。
できる方はこのWHOが掲げた項目を守っていただければと思いますが、できない方が大半だと思うので、ぜひ最低限あの3つのポイントだけは守ってください。
おわりに
全ての健康を担う「食事」。
「食事」が乱れると、メンタルも乱れる→ストレスがたまる→体調不良になる→ウイルスにかかる、といったどんどん悪い方向に進みます。
「食事」だけが全てではありませんが、「食事」ほど大切なものもありません。
自身の食生活を一度見直してみて、今回の記事をぜひウイルスに負けない体づくりに生かしてみてください。